基本的に洋ランは暑さに強いので夏に洋ランを枯らしてしまうことは少ないかもしれません。
しかし夏越しの方法を誤ると株が弱り、花芽が付かなくなります。
ここでは基本的な洋ランの夏越し方法をご紹介します。
なお洋ランも種類によって、品種によって性質は大きく異なりますので、具体的な栽培方法などはインターネット園芸大事典などをご覧ください。
適切に日に当てる
洋ランが難しい原因のひとつが種類によって開花に必要な累積日射量が大きく異なることです。
シンビジウムとカトレアを同じ場所に置いておいたらシンビジウムだけ開花した、なんてことになりやすいです。
また、最近の品種には日本在来のランと交雑しているものもあって半日陰に置きっぱなしでも開花できるものもあります。
基本は直射日光には当てずに遮光ネットを張って、風通しの良い日当たりで管理します。
ただ、まわりに建物がある都会では、書物に書かれている情報だけで適正な置き場所や遮光率を見つけるのは難しいかもしれません。
家の北側と南側では日射量が大きく変わりますし、まわりの建物や塀、樹木の状況によっても違ってきます。
そこで、オススメは植物の状況を見ながら最適な置き場所を見つけていく方法です。
葉の一部が白くなり、やがて黒くなってきた場合は日射が強すぎます。
葉焼けという症状で、すぐに遮光ネットを張ってください。
すでに張ってある場合は遮光率の高いものに変えましょう。
逆に葉がピンと張ってなくて下に垂れ下がっている感じのときは日光不足です。
より日が当たる場所に移動するか、遮光率の低いネットに代えましょう。
また、日当たりが悪くてどうしても花芽が付かない場合は室内で管理して、植物育成用のLEDランプで育てることも考えるといいでしょう。
水やりや空調に工夫が必要ですが、コチョウランやミニ洋ランの多くで開花可能です。
軟腐病対策
日本の真夏は蒸し暑いので、意外に軟腐病になる洋ランが多いです。
特にコチョウランは弱いように思います。
怪しそうな葉を見つけたら、すぐに根元から切り取って廃棄します。
そのときに使ったハサミやピンセットは必ず消毒してください。
涼しくて風通しの良い場所に移して水やりは控えめにし、夏を乗り切りましょう。
なお葉水をあげることを推奨している本が多いですが、葉の根元に水がたまったままにしておくと危険です。
株を逆さにして水をしっかり切ってください。
葉水をあげないと暑くて夏を乗り切れないのなら、空調の効いた室内でLEDランプで管理した方が今の時代では確実と思います。
21世紀になって20年もたっているのですから。
害虫対策
雨の当たらないベランダなどではカイガラムやハジラミなどがついていることがあります。
農薬耐性のある害虫も多いようなので、ウェットティッシュなどで丁寧に取り除いてください。
夏に花芽をつける種類では、花芽がナメクジに食べられることがあります。
鉢底などにいるのですが、夜行性なので見つけにくいです。
真夜中に見回って捕殺しましょう。
強風対策
地球温暖化のせいか最近、台風や竜巻の被害が目立ちます。
洋ランは小さ目の鉢に乾かし気味に管理することが多いので、飛びやすいので注意しましょう。
特にマンションの高層階から落下すると非常に危険ですので、台風の前には室内に取り込みましょう。
鉢に紐をかけて飛ばないようにしておくと安心ですね。
飛ばないまでも強風に晒されると洋ランが弱ることがあります。
風除けのためにも遮光ネットを張る意味がありそうですね。
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