いよいよ桜の季節ですね。ここでは膨大な数のサクラの品種について、大まかな分類と代表的な品種を解説いたします。
野生種の植物学的な分類
植物学的にはバラ科サクラ属に属する植物が狭義のサクラですが、その中の野生種はヤマザクラ群、エドヒガン群、マメザクラ群、チョウジザクラ群、カンヒザクラ群、サトザクラ群に分けられることがあります。このうちサトザクラ群は、様々な種間雑種の総称になります。
栽培品種はオオシマザクラを中心に様々な野生種を交雑させて成立しているものが多いですが、一般的にはオオシマザクラ系、エドヒガン系、カンヒザクラ関連の3グループに分けられることが多いようです。ただ、盆栽によく使われる「旭山」のように、サトザクラ群に入れられていても由来が不明な品種も少なくありません。
オオシマザクラ系
オオシマザクラは、開花と同時に若葉が出てくる点と、花色が白に近いところがソメイヨシノと異なります。オオシマザクラ系の栽培品種には、様々な花色や花姿のものが含まれます。

御衣黄
八重咲きの「カンザン」「イチヨウ」「フゲンゾウ」「ウコン」「ギョイコウ(御衣黄)」「ベニユタカ」のほか、1本の木に一重咲きと八重咲きが混在する「ミクルマガエシ」、一重咲きの「チョウシュウヒザクラ」などがこの系統と言われています。特にギョイコウは、花色が薄黄緑色という非常に特異な品種です。
エドヒガン系

エドヒガン コマツオトメ
エドヒガンは日本に自生する野生種で、早咲きで春のお彼岸の頃に咲くことから「彼岸桜」とも呼ばれます。葉よりも先に花が咲くので、歯がないことに掛けて「姥桜(うばざくら)」という別名もあります。
「ソメイヨシノ」「シダレザクラ」「ヤエベニシダレ」「ジンダイアケボノ」「コヒガン」「マイヒメ」「ジュウガツザクラ」「アーコレード」などの品種がこの系統に属します。
ただし、ソメイヨシノ自体もエドヒガンとオオシマザクラ系の雑種との交配種であることが近年の遺伝子研究で明らかになっており、複雑な交雑を経て多くの品種が成立しています。ちなみにコヒガンはエドヒガンとマメザクラの雑種、アーコレードはイギリスでオオヤマザクラとコヒガンから作出された品種です。
カンヒザクラ関連

カンヒザクラ
カンヒザクラ(寒緋桜)は、ソメイヨシノが咲かない沖縄で1月に咲く桜として有名です。東京でも栽培は可能で、3月中旬頃に開花します。ソメイヨシノなどとは異なり、釣鐘状の半開きの花がやや下向きに咲くのが特徴です。また、花びらが散るのではなく、ガクが付いたまま落花します。
「カワヅザクラ」「ツバキカンザクラ」「ヨウコウ」「ヨコハマヒザクラ」などがこのグループに入り、全体的に早咲きの品種が多いのが特徴です。
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