バラ栽培のための薬剤入門

バラ

バラは基本的には強健な植物ですが、きれいな花をたくさん咲かせるには健康第1!

完全無農薬でも花が咲かないことはありませんが、適切な薬剤散布はバラ園芸では大切な作業です。

しかしあくまでも農薬なので薬害のないように規定の用量と用法を守らないといけません。

また、薬剤にも種類があって、病害虫の状況や生育環境に合わせる必要もあります。

購入前に必ずラベルをよく確認するようにしましょう。

殺菌剤

バラの病気としてよく出るのが黒星病とうどんこ病です。

最近では黒星病とうどんこ病の両方に効くように配合されたものや、さらに殺虫剤も配合されたものもあります。

1本あればそれだけOKというわけですが、同じ薬剤ばかりを使用していると耐性菌が出来て効かなくなることがあります。

できれば2種類の殺菌剤と2種類の殺虫剤をローテーションを組んで散布するのがベターです。

殺虫剤2

バラの害虫としてはハダニ、アブラムシ、スリップスなどがあります。

特に雨がかかりにくいベランダなどに置いているバラはハダニの被害に逢いやすいですね。

殺ダニ剤が売られていますが、ハダニは葉の裏におもにいるので、葉の裏7:葉の表3くらいの割合で散布する必要があります。

薬剤の種類は非常に多いですが、昔の園芸書で推奨されている成分も今では虫が耐性を持っていることが多いようです。

ガーデニングセンターなどで売られているものはそれなりに効果があると思われるので、殺菌剤といっしょに4,5種類の薬剤をローテーションで散布するのがいいでしょう。

なおハダニの場合は葉裏に水をかけるだけでもある程度抑制されます。

自然系薬剤

おもに自家菜園で普通の農薬を使いたくない方向けに自然系の薬剤が出回っています。

ひとつは昆虫の気門を塞いで呼吸できなくするもの、もうひとつはニームなどの虫が嫌う匂い成分を配合したものです。

これらの薬剤は丁寧に散布しないと期待する効果が得られない場合があります。

特にニーム系のものはあくまでも害虫を抑制するもので完全になくせるわけではありません。

植物活力剤

植物は動物のように動くことができません。

何もしなければ虫や細菌にやられっぱなしになるので、かれらは自己防衛のための物質を作っています。

環境の良い場所のバラには虫がつきにくく環境が悪い場所のバラにはよく虫が付くことがあります。

これは元気なバラは自己防衛のための物質をたくさん放出しているので虫が嫌うということのようです。

なので植物活力剤をあげてバラが元気になると病害虫も減ります。

ただしバラがすでに弱ってしまっている場合は植物活力剤も効きません。

また良く効く殺菌剤や殺虫剤のような効果があるわけでもありません。

あくまでもバラの様子を見ながら与えてみてくださいね。

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